氷枕とタミフルの併用とインフルエンザウイルスの寿命

インフルエンザは、一般的に1日~3日の潜伏期間を経て発症し、突然の38度を超える高熱や全身の倦怠感、頭痛、節々の痛みなど特徴的な初期症状が発症する事が知られています。人の免疫システムは、平熱よりも1度低下すると免疫力が20%~30%低下するとされ、逆に1度上昇すると免疫力が数倍になるとされ、インフルエンザ感染時にはウイルスを撃退する為に免疫システムが体温を上昇させています。その為、氷枕や保冷剤などで後頭部を冷やしたり、濡れタオルで額を冷やしたりしますが、リンパや太い血管の集まる首元や腋の下、鼠径部などを冷やすと効果的に全身の熱を下げる事が出来ます。しかし、インフルエンザ治療に多く処方されるタミフルは、間脳にある視床下部の温度調節中枢に影響を与えるので、服用後12時間~24時間で一気に平熱程度まで解熱する効果があります。その為、稀に34度台の低体温症まで解熱してしまうケースがあるので、タミフル服用時には氷枕や熱をとるシート、保冷剤などの使用時には体温が低下し過ぎ無い様に細心の注意をはらう必要があります。
タミフルは、インフルエンザウイルスに感染した細胞から増殖したウイルスの遊離を促進するノイラミニダーゼの働きを阻害し、増殖したウイルスを感染細胞内に閉じ込めてウイルスの拡散を抑制する効果が期待出来ます。しかし、タミフルはインフルエンザウイルスに直接作用し死滅効果が無い為に、ウイルス増殖がピークとなる発症後48時間以内に服用する必要があります。又、タミフルは予防薬としても効果が高く、感染者との接触後48時間以内に服用を開始し、インフルエンザウイルスの寿命とされる7日~10日継続服用する事でインフルエンザへの感染率を2%以下に抑える事が出来ます。